中国映画史 I : 中国の映画草創期
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概要
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この論文は十九世紀末、混沌とした中国に欧米からの外国人によって映画が持ち込まれ、従来の伝統的娯楽物の中に、又外国からの圧力、国内での事件等複雑な諸問題をかかえ込んだ背景の中で、外来の映画興業がどのような道を辿ってきたか。当時、清朝や社会・政治状況に如何に関わりあい進展していったか。そして中国人の手による初の純国産映画製作の誕生経緯迄を出来る限り詳しく纏めようと努めた。調べていくうちに中国映画事情の成り立ちが日本のそれと大変よく似たことに気づいた。だが一点決定的に違うことは初期の映画興業に関してである。中国のそれは欧米人によって行なわれたのとは対照的に日本は日本人の手によって行なわれたということである。今回の論文は「中国映画史」の第一部であって、本格的中国国産映画製作や映画界の状況という視点からは第二部以降に論述していく。表題通り中国の映画草創期で、いわば中国映画史からすれば序章と言える。
- 日本大学の論文