北海道日高山系の空知・日高層群における緑色岩

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概要

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北海道中軸部には, 日高および神居古潭広域変成帯と両者にはさまれた日高層群がほぼ南北に並走している。空知川流域金山以南の神居古潭帯の主要部を構成する空知層群はおもに枕状構造を呈する玄武岩・輝緑岩とチャート・砂岩・頁岩からなり, 少量のはんれい岩・火山性砕屑岩を伴なう。空知層群と非変成と考えられていた日高層群はともに神居古潭変成作用をうけており大部分prehnite-pumpellyite faciesに属すると考えられる。変成作用の過程において, 交代作用を伴なう反応が考えられるが, 一岩体内において原岩時において生じたと考えられる規則的な化学組成変化がみられ, calcite の導入を除いてはほぼ原岩時の化学組成を維持しているとみなされる。空知層群からの19個, 日高層群からの1個の分析値はすべて久野の(Na_2O+K_2O)-SiO_2図でアルカリ岩系の範囲に位置する。また主要成分に関する限り海洋のアルカリ岩に近い特徴を示す。
国立科学博物館の論文
1973-12-20

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