<国立科博専報>北陸・山陰地域における後期新生代の地質構造発達史について
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概要
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北陸・山陰地方の陸域及び海底域における近年の地質学的調査研究の成果を概観し, 後期新生代の「隠岐・能登堆積盆地」の輪郭とその発達過程について所見の一端を述べた。大陸(ブラットフォーム)型の基盤の上に発達した後期新生代の堆積盆地は, 西南日本弧の隆起過程を背景として段階的に拡大し, 主として火山性の線状隆起帯に規制されたブロック型隆起が, 堆積・造構過程の基本であるとみなされる。本格的な構造発達史の構築は, 陸域の地質(層序や構造)の再検討にもとづく確実な事実の上に立ち, 日本海全域の発達過程の一環として位置づけることによって, はじめて可能となる。
- 国立科学博物館の論文