イノシトール-1,4,5-三リン酸誘発カルシウム遊離と骨格筋細胞内MgATP濃度との関係
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概要
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本研究は,イノシトール-1,4,5-三リン酸(IP_3)が骨格筋の筋小胞体よりCaを遊離するか否かを,スキンドファイバーを用いて検討した。アフリカツメガエルの腸腓骨筋より単一筋繊維を摘出して機械的にスキンドファイバーを作製し,筋小脳体の状態を実験液にてコントロールした。 3.7mMMgATP,0.3mM Mg^<2+>の生理的条件下で,IP_3は濃度を0.1mMまで上げても,予めCaを負荷した筋小胞体よりCaを遊離しなかった。他方,MgATP濃度を1mM以下に下げた場合,IP_3は筋小胞体よりCaを遊離した。従って,生理的条件下の骨格筋に於いて,IP_3誘発による筋小胞体からのCa遊離は甚だ考えにくい。
- 2003-06-25