兵庫県の平均余命の動向と地域格差に関する研究 : 兵庫県地域保健医療支援情報システムの応用
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概要
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兵庫県地域保健医療支援情報システムの応用として,簡易生命表の健康指標としての意義を検討するために,昭和45年から60年までの5年毎の兵庫県の平均余命の動向及び地域別平均余命における地域格差とその関連要因等について検討を行った。結果は下記の通りである。(1)兵庫県の平均寿命はここ15年間男女ともに延びているが,男性ではその延びは鈍化傾向にあり,女性はなお微増傾向にある。平均余命における性差はさらに大きくなっている。(2)平均寿命の高い地域は男性で阪神地域に集中しており,女性は各地域に散在している。また,平均余命における地域差は男性が女性より小さく,男女ともに80歳以上の年齢階級でもっとも大きくなっている。(3)昭和60年の平均寿命は男性では都市居住要因,女性では近郊都市居住要因が大きく関与していることが示唆された。今後高齢化社会において成人病による中高年の死亡が平均寿命,あるいは中高年の平均余命に大きく影響すると予想されることから,中高年の平均余命の動向や地域比較の観察はその地域の健康度を知る手立てとして,その意義は大きいといえる。
- 神戸大学の論文
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