生活問題についての考察(その2)
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概要
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本稿では、社会的制度、活動である社会福祉が対象とするもの、生活問題となづけられているが、まずその生活問題という規定の系譜をあげ、その中で、以前取り上げた一番ヶ瀬康子による生活問題規定を引き継いでいると考えられる、副田義也の生活問題論を検討し、次に、その副田の論考を引き継いでいると見なされる、古川孝順による生活問題規定を考察する。副田は、一番ヶ瀬の生活問題規定が労働力を中心に規定されていることに不足を感じ、生活そのものの検討と、それには社会学研究で盛んになっている生活構造論が有効ではないかと提案している。古川は研究方法に関しての、この副田の提案を受け取り、生活問題規定に進んだ。先行研究としては、一番ヶ瀬の他に、岡村重夫、三浦文夫の研究を踏まえ、生活問題の成立、経路、類型の内容の検討、説明に挑んだ。生活危険、生活不能、生活障害、さらに生活基盤の障害、生活能力の障害、生活関係の障害、生活環境の障害と詳細な生活問題類型を提示した。 しかし、それぞれの類型の具体例があげられたが、詳細になった点とそれぞれの問題成立の説明が判然としなく、現象列記の印象をあたえている。
- 2004-01-10
著者
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