SPECTのための軽量コリメータの提案

概要

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本論文ではSPECTデータやシンチグラム画像の収集において用いられているガンマカメラのコリメータの構造について検討を加え,新しいタイプのコリメータを提案するものである。ガンマカメラではガンマ線の入射方向を特定するためにコリメータが用いられているが,このコリメータでは,不必要な(コリメータの孔と平行でない)ガンマ線を阻止するために,阻止能の大きな材質が用いられ,その結果非常に重いという問題がある。このコリメータの構造を,ガンマ線の入射経路とコリメータの隔壁との幾何学的な関係より検討した。そしてガンマ線の通過経路長が一定の長さを有すれば十分な阻止能となることを基に新しいタイプのコリメータを考案した。提案するコリメータでは従来の隔壁構造をやめ,それに変わるものとして格子状にクロスする鉛またはタングステンの四角柱あるいはワイヤを多層に積み上げた構造を採用した。このような構造をとることによって従来とほぼ同じガンマ線阻止能のまま,その重さを従来の数分の1にすることが可能となった。有効性はモンテカルロシュミレーションによって検証した。
2002-04-11