マルチコードCDMA信号伝送における周波数領域適応干渉キャンセラ(高速パケット伝送信号処理・伝送技術, 無線通信一般)

概要

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最小平均二乗誤差(MMSE)規範に基づく周波数領域等化(FDE)を直接拡散符号分割マルチアクセス(DS-CDMA)およびマルチキャリア(MC)-CDMAに適用すれば, 厳しい周波数選択性フェージング環境下でも優れたビット誤り率(BER)特性を得ることができる.また, 次世代移動通信システムでは, 現在の3Gシステムより高速で可変な伝送レートが実現できるサービスの提供が要求されているが, 直交マルチコードDS-およびMC-CDMAでは, 多重するコード数を変えるだけで柔軟に伝送レートを変えることが出来るので次世代移動通信システムの候補として注目を集めている.しかし, MMSE-FDEを用いても, 完全にはコード間の直交性を復元することは出来ず, 残留コード間干渉によって多重するコード数が増加するに従って特性は劣化してしまう.本報告では, 周波数領域適応干渉キャンセラを提案し, マルチコードCDMA信号伝送において, それを用いたときの誤り率特性を計算機シミュレーションにより明らかにしている.また, レプリカ生成において, 判定誤りによる誤り伝搬を軽減するために, 対数尤度比(LLR)より求めた軟判定レプリカを用いている.
社団法人電子情報通信学会の論文
2005-11-10