高齢者生活支援の制度と展望(生活支援に向けた理学療法 : 専門性を活かす視点)
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概要
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介護保険制度の見直し 2000年(平成12年)に施行された介護保険制度は国民の幅広い理解を得て, 高く評価されている一方, 施行後見えてきた課題も少なくない。そのいくつかを列挙すると以下のとおりである。1. 死亡の原因疾患と生活機能低下の原因疾患とは異なる表1のとおり, 65歳以上の者の死因と要介護状態に陥った原因とは必ずしも一致していない。特に, 要介護状態に陥ることを防ぐという観点からは, 死因と要介護状態に陥る原因が異なることを踏まえた予防対策が必要であり, 特に後者については, 高齢による衰弱, 転倒骨折, 痴呆, 関節疾患といった生活機能の低下を来す疾患, 状態が重きを占めていることに着目すべきである。2. 軽度の要介護者が急増している 制度施行後約4年間の要介護度別の被認定者数については, 要支援, 要介護1の被認定者数の伸びが全体を大きく上回っている(図1)。3. 介護予防の効果が上がっていない 要介護状態の予防やその増悪の予防(以下「介護予防」という。)について, 現行の介護保険サービスは軽度者の状態の改善, 悪化防止に必ずしもつながっていないとの指摘がある。
- 社団法人日本理学療法士協会の論文
- 2005-06-20
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