マウス成熟過程における下顎骨および大腿骨骨髄でのマトリックスメタロプロテアーゼとメタロプロテアーゼ組織インヒビターの遺伝子発現パターン
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概要
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骨は体重を支え,運動を可能とする支持組織としての役割や生命現象に必要なカルシウムなどの供給源としての重要な役割を担っている。我々歯科医師が治療対象としている顎骨は,四肢骨とは異なった形態を有している。顎骨は咬合力などによる多方向性の負荷を絶えず受けており,その負荷に対応するように海綿骨が密な骨梁で満たされている構造をしているのに対し,四肢骨は限定された方向の全身の体重や運動による大きな負荷を受けており。その大部分は骨梁の全くない皮質骨で構成され,骨両端の関節下領域に骨梁を有する海綿骨が存在している。また,四肢骨は沿軸中胚葉由来であるのに対し,顎骨は神経堤由来であり,その発生学的由来は異なっている。一方,骨粗鬆症における顎骨と四肢骨の動態も異なっている可能性が推測されている。すなわち,ヒトでの報告では四肢骨の骨密度と歯肉の付着の喪失との間に関連があるとするものと,ないとするものがあり,動物実験においても,卵巣摘出後の四肢骨の骨量は減少するが,歯槽骨の高さも減少するとする報告と変化しないとする報告があり,顎骨が骨粗鬆症の影響を受けるかどうかについては未だ賛否両論がある。
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