歯科用デジタルX線画像処理装置を用いた歯周ポケット底部の表示に関する研究
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概要
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歯周ポケットに糸状銅線入り歯肉圧排糸Stay-put(R)(roeko,ドイツ)を挿入して,歯周ポケット底部をデジタルX線画面上に視覚的に明確にし,これがプロービング診査を補う簡便で新しい有効な診査法の一つの手段となるかを検討する目的で本研究を行った。Stay-put(R)が歯周ポケット底部に位置していることを確認するために,歯科用デジタルX線画像処理装置Compuray(R)(ヨシダ,東京)による距離測定と手用プロービング値[日本歯科大学新潟式プローブ]および機械式プロービング値[Probie III(R)(モリタ,京都)]との関係を次の実験により検討した。実験1 Compuray(R)による距離測定の信頼性 実験2 Compuray(R)による6点法歯周ポケット測定(種々の歯周ポケットによる計測値の比較)健常者の歯肉溝測定値歯周ポケット深さ別による歯周ポケット測定値歯周疾患患者の歯種別による歯周ポケット測定値出血の有無におけるCompuray(R)による距離測定の比較。その結果以下の結論を得た。1 Compuray(R)による距離測定の信頼性が確認できた。2 Compuray(R)による距離測定値は,Probie III(R),日本歯科大学新潟式プローブのプロービング値と0.2mm以内の差で96%以上の一致率を認めた。3 新たに開発した本法は,歯周ポケット底部を連続した線として視覚的に明確にすることができた。以上より,本法はプロービング診査を補う新しい有効な診査方法の一つの手段となることが示唆された。
- 2005-03-28
著者
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