学童期の矯正患者を持つ家族の母親からみた歯磨き習慣について : 第 2 報 数量化理論第 III 類による解析
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概要
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102名の母親に家族の歯磨き習慣について面接調査を行った.これを基に, 学童期の口腔清掃習慣を構成する3つの尺度(清掃回数, 自主態度, 達成度)について, 質的データ解析(数量化理論第III類)および線型判別分析を行い, 以下の結論を得た.1. 口腔清掃回数は, 2回以上グループと1回以下グループの2グループに分類できた.2. 口腔清掃に対する自主態度は, 1)自主的に磨くグループ, 2)個人型自主的に磨かないグループ, 3)家庭型自主的に磨かないグループの3グループに分類できた.3. 口腔清掃の達成度は, 1)すみずみまで磨くグループ, 2)自発型おおまかに磨くグループ, 3)学習型おおまかに磨くグループの3グループに分類できた.4. 解析外の新たなる10症例に歯磨き習慣のグループ分類を試みたところ, すべての分類に対して判別が有効になされることを示した.5. 3つの尺度による口腔清掃習慣の完成度を調査し, 形成が十分でない「習慣未形成群」の場合には, 矯正治療開始前に口腔衛生指導の実施が示唆された.清掃習慣のグループ分類により, 事前に患者の問題点を正確に把握して的確な指導により清潔な口腔環境を確立することは, 矯正臨床の質の向上に有用であると考えられた.
著者
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