ヒト有郭乳頭と舌盲孔の関係
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
脊椎動物の舌に関する解剖学的研究は古くから数多くなされており,舌乳頭についてJurisch,Munch,Oppel,Sonntag,味蕾についてLoven,Schwalbe,舌腺についてEbner,舌筋についてSommeringなどの研究がみられる。ヒト舌に関しては人種差による舌乳頭,とくに有郭乳頭についての研究が国内外でなされ,Kunitomoは,先人の報告と比較検討している。その中で,有郭乳頭の配列を中心部乳頭の数と左右の展開角で分類するとともに,有郭乳頭と近接して存在している舌盲孔の有無についても報告している。しかし,これまで舌盲孔と有郭乳頭の関連を総合的に検索したものは極めて少なく,近年Toh et al.のヒトおよびモルモットでの舌盲孔についての報告以外認められない。また,舌盲孔と舌筋との関係について追求した研究はほとんどみられず,及川がヒト胎児の舌筋についての研究の中で,茎突舌筋が舌盲孔の形成に関与している可能性を述べ,中山が加齢変化に関する研究の中で舌盲孔を含む舌背面の形態が舌筋の加齢的変化によって影響を受けることを述べているにすぎない。
- 福岡歯科大学学会の論文
- 2004-06-25
著者
関連論文
- マルチメディア教材の解剖実習への応用(第129回福岡歯科大学学会例会抄録)
- 14.顎二腹筋の機能に関する研究 : 第1報(第26回福岡歯科大学学会総会抄録)
- P-3 血清Ca^濃度の変動に伴うラット有郭乳頭の免疫組織化学的研究 : 特に神経と味蕾細胞の量的変化について(第25回福岡歯科大学学会総会抄録)
- 顎二腹筋の前腹の過剰筋束に関する一考察
- P-7 頭頚部の静脈循環路の再検討(第27回福岡歯科大学学会総会抄録)
- 前斜角筋の前を通る左鎖骨下動脈の1例
- P-1 脈管系の破格(第25回福岡歯科大学学会総会抄録)
- ヒト有郭乳頭と舌盲孔の関係(平成15年度福岡歯科大学大学院歯学研究科博士論文内容の要旨及び審査結果の要旨)
- ヒト有郭乳頭と舌盲孔の関係