ヒト培養歯肉線維芽細胞の電位依存性 L 型 Ca^<2+> チャネル

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電位依存性Ca2+チャネルは細胞外のCa^<2+> の原形質内流入を調節し,細胞増殖などの重要な細胞内機能を調節している。非興嘗性細胞の一つである歯肉線維芽細胞のCa2^<2+> 調節機構を調べるために,我々は歯肉線維芽細胞に電位依存性Ca^<2+> チャネルが存在するかどうかを検討した。ヒト健常歯肉より,線維芽細胞を3〜8代,継代培養し,電位依存性Ca^<2+> チャネルの検出に用いた。本研究では単一細胞のホールセルモードによるパッチクランプ法およびカルシウム蛍光色素であるFura2AMを負荷した細胞で細胞内カルシウム濃度([Ca^<2+>]i) をモニターする方法とを用いた。膜電位-40mVから23msでピークに達する一過性の内向きの電流が発生し始め,電位依存性に+10mVで最大電流値に達した。この電流は非特異的カルシウムチャネル阻害剤であるCd2^<2+> とL型のカルシウムチャネルの阻害剤であるニフェジピンにより濃度依存的に抑制された。細胞を脱分極させるKClとL型Ca^<2+>チャネルのアゴニストであるBay K 8644により,濃度依存的に一過性の[Ca^<2+>]iの上昇がみられた。この一過性の[Ca^<2+>]i上昇は細胞外液のCa^<2+>を除くと消失し,また,ニフェジピンによっても抑制された。これらの結果はCa^<2+> 電流が細胞胞膜を脱分極させることによって開いたCa^<2+> チャネルを通して発生し,また細胞外Ca^<2+> の原形質内流入はBay K 8644によって活性化したL型Ca^<2+> チャネルを通して起こることを示す。結論として歯肉線維芽細胞には細胞内Ca^<2+> 儂度を調節するL型の電位依存性Ca^<2+> チャネルが存在することが確認された。
特定非営利活動法人日本歯周病学会の論文
2000-03-28

ヒト培養歯肉線維芽細胞の電位依存性 L 型 Ca^<2+> チャネル

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