姿勢を安定させた状態での沐浴が超低出生体重児に与える影響
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概要
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今回, 我々は超低出生体重児の姿勢を安定させることで, 保育器内でも比較的簡単に沐浴できる方法を考案した。本研究の目的はその児に与える身体的, 精神的安全性を確認することである。対象は, 在胎週数24週3日で出生した品胎の3児で, 保育器内での沐浴と清拭を実施し, 体温, 心拍数, 血圧, 児の表情の各変化を検討した。沐浴児の姿勢を保持する道具(ポジショナー)には, 高密度ウレタンおよびステンレスバットを使用した。その結果, (1)沐浴施工前後の体温は比較的安定していたが, 清拭後では沐浴に比して下降した。(2)心拍数, 血圧は沐浴, 清拭とも日常活動の変動範囲であった。(3)沐浴中は穏やかな表情を示すことが多く, 清拭中は啼泣することが多かった。以上のことより, 体重1000g以下であっても適切な姿勢を保持させることにより, 保育器内でも児にストレスを与えることなく沐浴を施行できることが示唆された。
- 社団法人日本理学療法士協会の論文
- 1999-03-31
著者
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