痴呆性老人の生活関連動作及び身の回り動作 : 問題の経過と介助が必要になる状況
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概要
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本研究の目的は, 痴呆性老人における生活関連動作及び身の回り動作の経過と, 介助が必要になる状況を明らかにすることである。対象は在宅痴呆性老人31名であった。介護者から, 動作の問題と介護内容の経過について聞き取りを行った。食事は, まず食品の選択や準備が難しくなり, 次に周囲の人に許容される食事動作等が難しくなっていた。最後に食べること自体がわからなくなり, 介助が必要になっていた。排泄は, 清潔と不潔の区別ができなくなり, その後水洗設備や便器等を使えなくなることでトイレ誘導やオムツ使用が必要になっていた。最後に排泄すること自体がわからなくなっていた。移動は, まず外出が難しくなり, 次に複雑な扉の開閉が難しくなっていた。その後家の中で迷うようになり, 転倒・転落の危険性が増すこと等により, 家の中において誘導が必要になっていた。更衣は, まず衣類の選択や準備ができなくなっていた。次にボタンをはめる順序や服の前後等を間違えるようになり, 着衣に介助が必要になっていた。最後に服を着ていなければならないことがわからなくなっていた。整容・入浴は, まず化粧ができなくなっていた。その後洗面台等を使えなくなり, 加えて入浴動作が難しくなることにより, 介助が必要になっていた。その他では, 家庭用品の使用等が徐々にできなくなっていた。電気製品等を使えなくなることにより, 介助が必要になっていた。
- 1999-03-31
著者
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