脳卒中片麻痺患者に対する治療的電気刺激後の遊脚相膝関節角度の経時的変化
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概要
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筆者らは, 脳卒中片麻痺患者の麻痺側前脛骨筋に対する治療的電気刺激(TES)に, 歩行速度の改善や遊脚相における麻痺側膝関節の屈曲角度の増加といった効果があることを経験している。本研究では, 脳卒中片麻痺患者の麻痺側前脛骨筋に対するTESの効果持続性について検討した。独歩可能な片麻痺患者10名を対象とし, 自由歩行の遊脚相における麻痺側膝関節の屈曲角度をTES前後に測定した。さらにTES後120分まで30分毎に合計6回の測定を行い, 屈曲角度の変化を記録した。その結果, 10名中8名でTES直後に有意な屈曲角度の増加を認め, 全体では刺激後120分においてもTES前の屈曲角度よりも増加している傾向がみられた。したがって, TESの効果は数時間持続する可能性が示唆された。また効果の持続性は個人差があり, 各個人の筋緊張や機能障害の程度などの要素が影響することが推察された。
- 社団法人日本理学療法士協会の論文
- 2000-07-31
著者
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佐藤 隆一
小田原市立病院リハビリテーション室
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小池 和幸
小田原市立病院リハビリテーション室
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高橋 守正
小田原市立病院リハビリテーション室
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木村 美枝
小田原市立病院リハビリテーション室
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斉藤 啓二
小田原市立病院リハビリテーション室
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古田 淑子
小田原市立病院
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古田 淑子
小田原市立病院リハビリテーション室
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佐藤 隆一
小田原市立病院
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