MRIを用いた電気刺激による筋活動の観察(2002年度研究助成論文)
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概要
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低周波と中周波の電気刺激による筋収縮状態の違いについて,MRIを用いて検討した。対象は健常男性11名。方法は右大腿直筋,内外側広筋に対して低周波と中周波による電気刺激を行い,その直後にMRIを撮像した。また安静時も撮像した。MRI画像より大腿直筋,内外側広筋,中間広筋を同定しROIを設定した。ROIの値よりT2値を求め,安静時に対する各電気刺激後の増加率を求め,低周波と中周波の比較を行った。大腿直筋,内外側広筋の表層部と深聯邦の増加率は,2つの電気刺激とも表層部に比べ深層部は低下した。また,3つの筋の表層部と深聯邦の増加率は,2つの電気刺激で違いはなかった。中間広筋においても,2つの電気刺激で違いはなかった。刺激周波数を高くすることで,皮膚抵抗値が低下する。この点が中周波の通電時の皮膚不快感がないことと関係あると考えられた。電気刺激に対しては神経の間値が低く,筋の間値が高いため電気刺激ではまず神経が反応する。この点が低周波と中周波で筋収縮状態に違いがなかった理由と考えられた。
- 2004-02-20
著者
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志波 直人
久留米大学リハビリテーションセンター
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梅津 祐一
久留米大学リハビリテーションセンター
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田川 善彦
九州工業大学
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松尾 重明
久留米工業大学
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前田 貴司
久留米大学リハビリテーションセンター
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前田 貴司
久留米大学大学院医学研究科博士課程:久留米大学病院リハビリテーション部
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松尾 重明
久留米工業大学機械工学科
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梅津 祐一
和歌山県立医科大学 リハビリテーション医学・スポーツ温泉医学研究所 みらい医療推進センタ-
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梅津 祐一
九州工業大学
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田川 善彦
九州工大
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広田 桂介
久留米大学病院
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田川 善彦
九州工業大学大学院
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志波 直人
九州工業大学 大学院工学府
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志波 直人
久留米大学 リハビリテーションセンター
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田川 善彦
久留米大学リハビリテーションセンター
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広田 桂介
久留米大学病院リハビリテーション部
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梅津 祐一
久留米大学 リハビリテーションセンター
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