露出セメント質の性状変化に関する物理化学的研究
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概要
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本研究は,ルートプレーニングの基礎的試料を得ることを目的として,露出セメント質の性状変化ならぴにその局在性を物理化学的検素,すなわち硬度の測定,組成分析,結晶学的評価,組織化学的分析を行い,次の結論を得た。1.硬度に関しては,露出,非露出セメント質の間に有意の差は認められなかった。2.組成的,結晶学的及び組織化学的変化に関しては,露出セメント質は非露出のそれと比較して,CO_3^<2->の減少(表層から20μm内層まで),Fの増加(表層から40μm内層まで),格子不整の減少(表層から20μm内層まで),石灰化の亢進,コラーゲン線維の走行の乱れ(表層から50μm内層まで)が認められ,形態的変化としてクラックが観察された。以上,露出セメント質の物理化学的性状の変化は,その深部に至ってないことが明らかになった。
- 特定非営利活動法人日本歯周病学会の論文
- 1987-06-28
著者
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