コンクリートパイルの水平載荷試験例について

概要

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地盤改良を行った埋立て地盤において実施した既製コンクリート杭の水平載荷試験例を紹介した。試験地盤は礫混じり砂による約2mの盛土層の下約14mが埋立てられたシルト質粘土層で, パックドレーン併用のプレロード工法によって圧密がほぼ終了している。コンクリート杭はφ500,ι=15m×2とφ600,l=13m×2の2本で, いずれも上杭はAC, 下杭はPCである。この試験の特徴は, ひび割れ発生前後の挙動を把握するために最大荷重を大きくしたこと, 反力杭の変形の影響を除くために反力杭を加力方向に直交させて配置したこと, φ600の杭では建物荷重に見合う軸方向力をかけながら水平載荷を行ったこと等である。試験の結果次の事項が明らかとなった。杭頭変位量δが1cmのときの地盤係数をK_Oとして、K/K_Oとδの関係を両対数グラフにプロットすると, ひび割れ発生によるものと推定される折点をもつ直線が得られ, ひび割れ発生前の直線はK/K_O=δ^Sで表わされてSの平均値は-1/2.170となり, びび割れ発生後ではK/K_O=αδ^S'で表わされ, S'の平均値は-1/1.236となった。
社団法人地盤工学会の論文
1979-09-15