異方性多層地盤のドレーン圧密に関する数値解析(その2) : 測定値に基づくドレーン圧密遅延要因の二, 三の考察
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概要
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改良深度に対する改良幅の比, および中詰め材料の透水性が互いに異なる一対のパックドレーン工事が同一地盤で施工された。圧密に関する異方性とウエルレジスタンスとを考慮したドレーン圧密の数値計算を行って, 測定値に見られる圧密遅延要因を考察した。既報の数値解析方法は, ドレーン下端以深の粘土層の圧密も考慮できるように本報で修正された。考察の結果を要約すれば, 次のとおりである。1)改良深度H=19 m, ドレーン材の透水係数k_w=0.4 cm/sの工事ではウエルレジスタンスの影響は無視しうるが, H=24 m, k_w=0.02 cm/sの工事では, この影響による圧密遅延は圧密度で最大14%に達する。ドレーン直径は両工事とも12 cmである。2)改良深度に対する改良域の幅の比が3.7である前者の工事では, k_0-圧密条件を仮定する従来の圧密計算法が許容されるが, 一方この比の値が0.8である後者の工事では, ウエルレジスタンスのほかに, この圧密条件が成立しないことによる圧密遅延が大きいなどを示した。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1980-12-15
著者
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