女性一般職および総合職における職務ストレッサーとストレインに対する認識の差異
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概要
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本研究は女性一般職と総合職における職務ストレッサーおよびストレインに対する認識の差異を質問紙調査によって検証している.調査対象者は民間企業に勤務する90名の女性であり, 職務ストレッサーは役割葛藤性, 役割曖昧性, 長時間労働などの一般的項目に, 処遇上の男女差別や性役割期待などに関する女性特有の職務ストレッサーを加味している.ストレインには自己の将来性・可能性に対する評価, 職務満足度, 精神的健康度を取り上げている.解析の結果, 女性特有のストレッサーを強く感じるほど精神的健康度が低下すること, 一般的な職務ストレッサーを強く感じるほど職務満足度, 精神的健康度が低下することが確認された.一般職と総合職の比較では, 総合職の方が役割葛藤の多さや長時間労働に起因する一般的な職務ストレッサーを強く感じているが, 自己の将来性・可能性に対する評価も高くなっており, キャリア上昇志向が強いことが示唆される.結論として, 雇用者は, 働く女性に2種類の職務ストレッサーが存在すること, 一般職と総合職では職務ストレッサーとストレインに対する認識が異なることを理解し, メンタルヘルス・ケアに留意していくことが重要である.
- 社団法人日本経営工学会の論文
- 1997-02-15
著者
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