遊園地における集団歩行速度

概要

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遊園地における諸施設の配置などを設計する場合, 必要になる基礎資料の一つは, 人々の歩行速度である.遊園地を訪れる客の多くは家族連れ, 友人連れなどの集団であり, 集団歩行においては, 構成員相互が互いに干渉し合う.われわれは, 歩行速度を集団の構成内容別, かつ, 歩行に影響する要因別に測定することを試みた.測定対象とした遊園地は, 谷津遊園と豊島園である.測定条件として, 道路条件(記号A, 8水準), 集団構成(B, 4水準), 時間帯(C, 2水準)を直交表 32(2^<31>)に割りつけた.さらに, 季節(D, 2水準), 遊園地(E, 2水準)を直交表と直積にした.これら標示因子の効果を検定するとともに, 水準ごとの平均値を求めた.歩行速度は, 谷津遊園では総平均値1.039(m/s), 標準偏差0.193.豊島園では総平均値1.051,標準偏差0.211であった.分布型は, おおむね正規分布とみなしうるが, 広場とか売店付近では, この仮定はくずれる.
1986-12-15