ロイコチトゾーン・カウレリーに対する遺伝子組換えR7ワクチンの抗体産生と防御効果の関係
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概要
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ロイコチトゾーン・カウレリー(Leucocytozoo caulleryi)に対する遺伝子組換えR7(rR7)ワクチンの防御効果を鶏で調べてみた.rR7オイルアジュバントワクチンを注射された全ての鶏では,第2代シゾント(2GS)抗原に対する抗2GS抗体が速やかに上昇し,抗体は注射後2週目にピークに達した後,注射後4〜5ヶ月間に渡り持続して認められた.攻撃前に高いレベルの抗体価(102,400倍以上)を有する注射鶏は,L.caulleryiのスポロゾイト原虫の攻撃を完全に防御した.一方,攻撃前に抗体が低レベル(3,200倍以下)であった注射鶏では,攻撃後一部の鶏で臨床症状の発現は抑えられたが,原虫血症が比較的高率に観察された.免疫鶏における防御効果の相関性は,攻撃時の抗2GS抗体価と臨床症状及び原虫血症の発現阻止との間で認められた.以上の成績から,鶏ロイコチトゾーン病は,rR7ワクチンの注射によって防御することが可能であること,ならびに本病をワクチンで予防する時,液性免疫が重要な役割を果す可能性が示された.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 2002-05-25
著者
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