遺伝子組換えR7ワクチンのLeucocytozoon caulleryi野外感染に対する防御効果(免疫学)
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概要
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Leucocytozoon caulleryi第2シゾント(2GS)由来の遺伝子組換えR7蛋白質(rR7)を免疫原としたrR7ワクチンによる,L. caulleryi野外感染に対する防御効果を検証した.例年,鶏ロイコチトゾーン病の発生を認める野外採卵養鶏農場に飼育されている鶏に,オイルアジュバントを添加したrR7ワクチン(O-rR7)を注射した結果,免疫鶏では注射後に高いレベルの2GSに対する抗体産生が確認された.注射後約1ヶ月半を経過した時点から本病の発生が認められた.本病の感染流行期間中,緑便や貧血など本病特有の臨床症状ならびに原虫血症が確認されたが,O-rR7ワクチン注射鶏における臨床症状発生率ならびにその程度は,無処置対照鶏と比較して有意に軽度であった(P<0.05).また,臨床症状での所見を反映して,O-rR7ワクチン注射鶏の産卵成績は,無処置対照鶏と比較して有意に高値であった(P<0.05).以上の成績から,O-rR7ワクチンを鶏に注射することで,L. caulleryiの野外感染による臨床症状の発現や産卵低下を阻止若しくは軽減できる可能性が示唆された.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 2004-05-25
著者
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