ウサギ腎動脈におけるアセチルコリンによる一酸化窒素抵抗性の弛緩反応
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概要
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摘出ウサギ腎動脈のnorepinephrineによる収縮は, acetylcholineによって内皮依存症に抑制された.この弛緩反応はNOS阻害剤であるL-NAMEでは部分的にしか抑制されず, L-NAMEと30mMKClの同時投与により完全に抑制された.L-NAME抵抗性の弛緩反応は, iberiotoxinとapaminで部分的に抑制され, 4-aminopyridineで完全に抑制された.一方, acetylcholineによる弛緩反応は, P2Y受容体阻害剤であるcibacron blueで抑制された.以上の成績から, ウサギ腎動脈における内皮依存症の弛緩はEDHFによること, EDHFは平滑筋細胞の電位依存性KチャネルとCa依存性Kチャネルを活性化して細胞膜を過分極させることが明らかとなった.さらにacetylcholineによる弛緩がP2Y受容体阻害薬で抑制されたことから, acetylcholineは内皮細胞からのATP遊離を促進し, このATPによって内皮細胞がEDHFを産生して弛緩反応を起こす可能性が考えられた.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 2001-01-25
著者
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Kwon S‐c
Yonsei Univ. Seoul Kor
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KWON Seong-Chun
Department of Physiology, College of Medicine, Yonsei University
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Kwon Seong-chun
Department Of Physiology College Of Medicine Yonsei University
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