犬の正常皮膚に対する抗ヒトケラチン抗体を用いた免疫組織化学的検討
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概要
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ヒトの皮膚科学では, サイトケラチンとインボルクリンの発現が解析され, 種々の皮膚腫瘍の発生機序の解明などに応用されている.そこで, 犬の正常皮膚組織に対して26種類の抗ヒトケラチン抗体および1種類の抗ヒトインボルクリン抗体を用いて免疫化学染色を行い, その応用性を検討した.その結果, NO.4, OV-TL12/13, 35βH11, 4.1.18, CAM5.2, NCL5D3, Ks.13.1, Ks.18.04, Ks19.1, 170.2.14およびKs20.8は, 毛嚢と汗腺の一部で陽性反応が認められたが, 表皮は陰性であった.34βB4, AE3, 34βE12, LP34, RCK102, MNF116, AE1, KL1, DE-K10およびDE-K13は, 表皮, 毛嚢および汗腺で陽性反応が認められた.これらはヒトの正常皮膚組織に対する染色態度とほぼ同様であった.しかしながら, 6B10, Ks7.18, Mu146-uc, E3, RCK108およびInvolucrinでは, 陽性反応は認められなかった.以上のことから, 抗ヒトケラチン抗体を用いた免疫染色によって, 犬の外毛根鞘, 基底細胞領域および汗腺分泌部などを確認することが可能であると思われた.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 2001-01-25
著者
-
渡辺 晋一
帝京大学医学部皮膚科
-
加納 塁
日本大学生物資源科学部獣医臨床病理学
-
長谷川 篤彦
日本大学生物資源科学部・獣医臨床病理学研究室
-
藤原 公策
日本大学生物資源科学部
-
長谷川 篤彦
日本大学生物資源科学部獣医臨床病理学研究室
-
長谷川 篤彦
日本大学生物資源学部
-
藤原 公策
日本大学生物資源科学部獣医臨床病理学研究室
-
藤原 公策
Department Of Pathobiology Nihon University School Of Veterinary Medicine
-
中村 遊香
日本大学生物資源科学部獣医内科学研究室
-
加納 塁
日本大学生物資源科学部獣医学科
-
中村 遊香
共立薬品(株)
-
中村 遊香
日本大学動物病院
-
篠原 公策
日本大学農獣医学部第二病理学教室
-
藤原 公策
日本大学動物病院(アニマル・メディカル・センター : Anmec)
-
幸崎 美穂子
日本大学生物資源科学部獣医臨床病理学研究室
-
猪口 みどり
日本大学生物資源科学部獣医臨床病理学研究室
-
長谷川 篤彦
帝京大学医真菌研究センター
-
Hasegawa Atsuhiko
Department Of Veterinary Internal Medicine Faculty Of Agriculture The University Of Tokyo
-
中村 遊香
帝京大学皮膚科学教室
-
Hasegawa Atsuhiko
Department Of Pathology Nihon University School Of Veterinary Medicine
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