台湾の鶏およびフクロウから分離されたニューカッスル病ウイルスのF遺伝子の制限酵素断片長多型解析
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概要
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台湾の家禽におけるニューカッスル病流行に関する情報を得る目的で,鶏とフクロウから分離されたNDウイルス(NDV)F遺伝子の制限酵素切断部位および配列を調べた. 1,349塩基対のF遺伝子断片をRT-PCRで増幅し, HinfI, BstOI, RsaIの制限酵素で切断し解析した.1995年の流行から分離された3株は,1994年分離株と同一の切断像を示し,HinfI,BstOI,RsaIによる切断箇所はそれぞれ,4,2,4カ所であった.フクロウからの分離株はHinf1による切断箇所が1カ所多かった.1991年の分離株の切断箇所は3カ所だけであった.フクロウ由来株F遺伝子をPCRで増幅し塩基配列を決定した.F蛋白質開裂部位の推定されるアミノ酸配列は^<112>R-R-Q-K-R-F^<117>で,強毒株のものであった.Ow/Tw/2209/95株のF遺伝子は,系統発生的に同じ流行から分離されたCk/Tw/2137/95株と非常に近縁であった.今回の成績から,1995年のND発生の原因ウイスルは既に台湾に存在していたことが示された.
- 社団法人日本獣医学会の論文
著者
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王 金和
Department Of Veterinary Medicine National Taiwan University
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高 英泰
国立台湾大学獣医学系禽病学研究室
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闕 玲玲
国立台湾大学獣医学系禽病学研究室
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王 金和
国立台湾大学獣医学系禽病学研究室