シリカおよびアスベスト粒子で刺激されたラット肺胞マクロファージによるインターロイキン-1様の胸腺細胞および線維芽細胞活性化因子産生について
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概要
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粒子状物質による肺胞マクロファージ(AM)からの免疫活性因子および線維化因子放出について検討した。ラットAMをシリカやアスベスト粒子に in vitroで曝露すると, その培養上清中にインターキロン-1(IL-1)様の胸腺細胞増殖活性が検出され, 同時に線維芽細胞増殖活性も見出された。これらの活性は, lipopolysaccharides (LPS)を添加することによりさらに増強され, 培養24時間以内にAMによって産出される非透析性, 熱抵抗性, トリプシン感受性の物質であることが示された。また, ゲルろ過による分子量の検討から, 両活性の主要なピークは低分子量域(18000〜25000)および高分子量域(75000〜100000)にみとめられ, 高分子量成分は低分子量成分の凝集によるものであることが推察された。以上のことから, 粒子刺激AM培養上清中に見出される線維芽細胞増殖活性の少なくとも一部はIL-1様因子にもとずくものと考えられ, 鉱物ダスト吸入による肺疾患の発病機構において, AMの産生するIL-1が重要な役割をもつことが示唆された。
- 社団法人日本獣医学会の論文
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