N-チルニトロソウレアにより誘発された奇形性水小頭症ラット脈絡叢の光学ならびに電子顕微鏡学的観察

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概要

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• N-メチルニトロソウレア(MNU)により誘発した奇形性水小頭症ラットの脈絡叢を1, 3, 12および27週齢において形態学的に検索した. 水小頭症は週齢の進展とともに顕著となり, 12週齢で脈絡叢上皮の剥離および間質の水腫が検出された. 27週齢では脈絡叢上皮は著しく減少して小型化し, 間質の著明な水腫および広範な拡張が認められた. 3週齢の脈絡叢上皮細胞には, 電顕的に核内クロマチンの減少, 不規則な配列および粗面小胞体槽の狭小化が著しかった. これらの細胞の表層では微絨毛の減少と不整化がみられ, 細胞間腔は軽度に拡張していた. 間質には毛細血管周囲腔の拡張ならびに内皮細胞の貧喰微小空砲の増加がみられた. 12週齢では脈絡叢上皮細胞に不規則なクロマチン分布を示す核と短管状構造を呈す多数の粗面小胞体が存在した. 微絨毛は融合性および膜様に崩壊し, ゴルジ嚢および細胞間腔は膜様物あるいは絮状物を含んで著しく拡張していた. 間質には血管周囲腔の顕著な拡張と圧縮された内皮細胞が存在した. これらの所見から, 脈絡叢上皮を介して脳室腔への過度の血漿漏出と脈絡叢上皮細胞の再吸収能の低下が水頭症の成因として重要であると思われた.

• 社団法人日本獣医学会の論文

著者

• 小林 賢一

  アップジョソ ファーマシュウティカルズ リミテッド総合研究所

• 相内 聖峰

  日本アップジョン総合研究所

• 内海 文枝

  日本アップジョン総合研究所

• 小林 賢一

  日本アップジョン総合研究所

• 佐久間 貞重

  日本アップジョン総合研究所

• 佐久間 貞重

  アップジョソ ファーマシュウティカルズ リミテッド総合研究所

• 内海 文枝

  アップジョン・ファーマシュウティカルズ総合研究所

• 相内 聖峰

  アップジョソ ファーマシュウティカルズ リミテッド総合研究所

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