鶏伝染性気管支炎ウイルスS1遺伝子のジゴキシゲニン標識cDNAプローブのdot-blot hybridizationへの応用
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概要
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鶏伝染性気管支炎ウイルス(IBV) M41株のスパイク蛋白であるS1領域をコードする遺伝子のcDNAをクローニングし, ジゴキシゲニン-dUTP標識プローブを調製した. そのプローブは56℃の反応温度ではホモのM41株と同じ血清型に属する4株と反応したが, 68℃ではホモのM41株とのみ反応し, 上記の4株とさえ反応しなかった. つまり56℃での反応パターンは血清型と一致し, 68℃でのそれは株特異的であった. この結果は, 同じ血清型に属するIBV株でもS1遺伝子が異なることを示している. また, IBV の野外株が分離されたとき, 本プロープを用いた56℃でのハイブリダイゼイションによりその分離株の血清型別ができ, 68℃で反応させることによりその鶏群で用いられている生ワクチン株との異同が検定できると思われる.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 1993-10-15
著者
-
田中 義夫
北里研究所家畜衛生研究所
-
長野 秀樹
北里研究所附属家畜衛生研究所:(現)北海道立衛生研究所
-
藤崎 優次郎
北里研究所附属家畜衛生研究所
-
橋本 紘
北里研究所ウイルス部
-
藤崎 優次郎
北里研究所家畜衛生研究所
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