3週齢豚の回腸パイエル氏板粘膜表面のレクチン組織化学的特徴 (短報)
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概要
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12頭の3週齢通常豚から採取した回腸の濾胞被蓋上皮細胞と絨毛上皮細胞の糖結合能の違いを, 21種類のビオチン化レクチンを用いたABC法で調べた. レクチンは染色パターンにより以下の3グループに分けられた:第1は濾胞被蓋上皮細胞と絨毛上皮細胞にほぼ同程度結合するレクチン (DSL, WGA, s-WGA, Con-A), 第2は被蓋上皮細胞よりも絨毛上皮細胞により強い親和性のあるレクチン (DBA, SBA, RCA I, SJA, VVA, BSLII, LEL, PNA, Jacalin, ECL), 第3は被蓋上皮細胞には結合しないレクチン (PSA, LCA, UEA-1, STL) であった. PSA, LCA, UEA-1およびSTLの4つのレクチンは濾胞被蓋上皮細胞と絨毛上皮細胞の糖結合能を区別する場合に有用なマーカーとなるであろう. これらの被蓋上皮細胞には結合しない4つのレクチンのうち, 3つのレクチン (PSA, LCA, UEA-1) では絨毛刷子縁が軽度に染まっていたが, STLでは中等度に染色された. 本研究の結果, レクチン結合能によって濾胞被蓋上皮細胞を絨毛上皮細胞から区別出来ることが示唆された.
- 1997-10-25
著者
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