粘性土地盤上の低い盛土の安定性
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概要
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水平な粘性土地盤上にある低い盛土の安定解析を論じている。ここで, 盛土の荷重をq, 上載荷重をnq, 盛土内での引張りき裂の発生, φ=0法の適用, 深さにつれての土の非排水セン断強さの直線的増加などを仮定している。円形スベリ面にそう非排水セン断強さによる抵抗モーメントをM_rとし, これを粘性土の強度特性とスベリ面の大きさとの関数で表わし, その最小値を求めている。ついで, q, nqからスベリモーメントM_dの最大値を求め, 極限平衡の条件は, 安全率をFとすれば, FM_d=M_rであり, これを変形してF_q/C_0の最小値が支持力係数に相当するとしている。ここで, C_0は地表面での粘着力の大きさである。解析の結果, 上載荷重比nをパラメーターとし, 各支持力係数に対応する臨界円の位置と大きさとを求めている。さらに, 斜面が単純でない時には, 等価な斜面に置換することとし, 粘性土の層厚に制限がある時とは, 平面スベリを仮定した解析の検討を行ない, かつ, 直立斜面の場合とともに, 解析図表を作製している。この解析法を実際の盛土の破壊例に適用して十分な精度が得られている。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1978-03-15
著者
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