X線回折による圧密時の粘土構造に関する研究
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概要
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本研究は, 圧密荷重の増加とともに生ずる配向性の変化ならびに, 2次圧密時に生ずる配向性の変化を極点図試料台を備えたX線回折装置によって測定し, 圧密時の粘土構造について調べている。X線回折のBraggの法則, デイフラクトメーターによる粒子配列の測定原理, 極点図試料台による粒子配列の測定原理, X線回折試料の作成法などにも触れている。試料はカオリナイト粘土で, 研究結果はつぎのとおりである。(1)圧密荷重の増加とともに, 粘土粒子は圧密応力と直角方向に配向する。(2)標準圧密試験機における圧密に関しては, 同じ量の間ゲキ比の変化Δeが粒子配列に及ぼす影響は, 2次圧密時のほうが大きい。したがって, 1次圧密と2次圧密では圧密のメカニズムが異なると考えられる。(3)デイフラクトメーターによるランダム試料の(hkl)反射強度の測定から, 圧密応力に垂直な粒子の量と平行な粒子の量の比を知ることが可能であると考えられ, その比は圧密応力の小さい場合で1.5 : 1,大きい場合で4 : 1程度である。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1977-06-15
著者
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