各種現地締固め機械によって発生する地中応力

概要

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ロックフィルダムの現地転圧試験を, 5種の締固め機械と, 粘性土やロックなど4種の土質を用いて行ない, その際測定した地中応力と弾性理論解とを比較した報告である。弾性理論解は荷重を静的とみなし, 締固め地盤をほぼ均質等方性を持つ弾性体と仮定し, その上にタワミ性の荷重が載荷された時の土中の応力を求めたものである。実測値と理論解では各機種を通じて, 定性的には同じ傾向を示している。また, タイヤローラー, 振動ローラー, タンピングローラーでは, 粘性土で走行速度の遅い場合は, 理論解と実測値の差は少ないが, ロック材で速度の大きい時は, 実測値のほうがはるかに大きい値を示している。また, 振動ローラーにおいては, 振動数を上げるより, 走行速度を落としたほうが締固め効果がある。しかし, ブルドーザーでは, 公称接地圧に近い値を用いて理論解を求めているが, 粘性土で低速で約4倍, 高速で約6倍, 実測値のほうが大きく, 砂では9倍以上となっている。ランマーはヒズミエネルギー法を用いて衝撃圧力を算定しているが, この場合は, 理論解はほぼ実測値と一致した結果が得られた。
社団法人地盤工学会の論文
1976-06-15