不均質および非線型地盤問題の一近似解とその特性について

概要

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地盤の実際的な状態を考慮してその挙動の特性を解明する研究は, Frohlichに端を発しOhde, Borowicka, Curitisなどによってなされているが, いずれもかなりの制約条件を持っているし, 地盤の特性が上載の構造物に与える影響については研究されていない。本研究は, まず不均質性地盤の二次元問題に対して制約の少ない簡便な近似解を求め, その適用性を検討したのち, 弾性係数が深さの関数として変化する不均質性の地盤内応力の特性を研究し, さらに非線型性地盤問題が不均質問題の一種として取り扱われる事を示して, その特性を研究した。手法は実用性を念頭においた古典的な方法に基づいている。つまり, 地盤内における放射応力を仮定し, 応力-ヒズミ関係, 円筒座標系におけるつり合い方程式をもとに基礎解を求めている。1)不均質地盤内の応力, 変形を求め, 一部についてくわしく検討した。また, 非線型地盤内の応力問題が不均質問題の一部として取り扱いうる。2)不均質地盤では応力分布は全般的に集中したものである。3)非線型地盤内応力はポアソン比の大小で分散, 集中が決まる。
社団法人地盤工学会の論文
1972-06-15