風化花こう岩類の構造とその工学的意義について(その1)
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概要
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岩盤から土への工学的性質の変化の中間点を見出すために, 初生的に最も等方質な岩石である花コウ岩の風化岩, ないしマサ土について, 過去からの莫大な応力解放のもたらした"sheeting"に着目してその性質を明らかにした。広島県下の広島型および領家型花コウ岩の風化部の観察によって, 種々の構造要素をきる, 地形にほぼ平行な, ズレのほとんどない(急傾斜面ではズレがある)sheetingの存在すること, またこれに平行して未〜弱風化部分の中にも微細なクラックがあることが認められた。本来等方質の花コウ岩がこのようにして異方質になることは, 弾性波伝パ速度測定や変形性試験などの結果にあらわれている。花コウ岩は風化がさらに強度に進めば, 再び等方性のマサ土になる。このような風化の進行に伴う等方性→異方性→等方性の変化は, 物理量として風化の程度をあらわすインデックスになり得る。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1975-09-15
著者
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