地域と地震・地盤と地震
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概要
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わが国には過去の地震記録が完備しており, 河角はこれらの記録から各地に起こるであろう地震の加速度期待値分布図を作成した。この分布図は建設省告示の地域別設計震度比として広く使用されている。この方法によると過去に地震のひん発した所の地震期待値が大きくなるが, むしろ過去に大地震が起こらず地殻内に蓄積された地震エネルギーが大きい地域の方が, 危険性が大きいとも考えなければならない。地震による建物被害が地盤の種別により異なる現象はよく知られており, これらの統計的研究をもとに建設省告示には地盤種別による設計震度の規準が示されている。またこの規準をもとに各都市において地盤種別図が作成されるようになった。一方金井は常時微動の観測から地盤種別を判定する方法を, また小堀・吉川・小林らは構造物の地震応答を考えた地震種別の区分などを提案しており, これら地盤の動的性質をもとにした地盤種別図もわが国だけでなく, 世界の各都市で作られ始めている。
- 1974-12-15
著者
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