大豆粕とキマメ粕の消化率および豚の小腸における形態学的変化(解剖学)

概要

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大豆粕(SM)とキマメ粕(PM)における栄養素の消化率およびそれらを給与した子豚腸管の形態学的変化を比較するために,各群3頭の豚が10日間の給与試験終了後,無作為に選抜された.成長能については,PM群よりもSM区の方が良く(p < 0.05),粗蛋白質,粗脂肪および粗繊維の消化率については,SMでは80.6%, 23.6% and 53.4%であり,PMでは49.8%, 23.6% and 43.2%であった.可消化エネルギーは,SMで3.26kcal g^<-1>, PMで3.17kcal g^<-1>であった.これらの結果から,PMの消化率はSMよりも低く,PMの蛋白質の約半分が消化されたことが明らかとなった.PM群で腎臓重量の減少(p<0.05)が観察された以外は,各飼料給与による各小腸部位の長さや内臓(小腸,肝臓,心臓,肺臓,腎臓,胃,および肺臓)の重量には変化は見られなかった.SM群の空腸絨毛の上皮細胞はドーム状に隆起していたが,PM群の絨毛は平坦な上皮細胞を有していた.今回の消化試験および腸管の組織学的データから,PM群の腸管の消化・吸収機能はSM群よりも低下していることが示唆され,腸管の組織学的な変化は腸管機能をよく反映しているものと考えられる.
2004-06-25