老人病院入院患者の口腔状態とデンチャープラークの細菌構成について : 第1報予備調査結果

概要

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急速な高齢化社会を迎えているわが国において,歯科医療もまたその対応が急務とされている.特に介護を要する高齢者の口腔状態と歯科治療の実態に関する調査は少なく,また,それらは残存歯数等の簡単な調査にとどまっている.このような介護を要する高齢者の口腔状態はどうか,そしてまず何が重要であるかを明確にする必要がある.本研究では,2つの老人病院とその附属の老人健康施設の入所入院患者,および徳島大学歯学部附属病院補綴科に来科した患者を対象に,全部床義歯補綴の立場から口腔状態とデンチャープラークの細菌構成の調査を行い,比較検討した.また,最近,院内感染で問題となっているメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)のデンチャープラークにおける出現頻度についても調査した.
日本補綴歯科学会の論文
1996-06-01