歯の形態認識に関する基礎的研究
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概要
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補綴治療は失われた歯の形態と機能を人工材料で回復するが, その方法は技工作業も含めてまったくの手作業で行われている. ところが最近一般工業界では, 自動車のような大型の機械から時計のような小型で精密な機械を作る作業までが, できるだけ人間によって行われる手作業を排除して産業ロボットのような機械による作業に置き代わりつつあり, それによってこれまでよりもより高品質のものが得られるようになってきている. このような時代にわれわれ歯科医が, これまでのように手作業にたよった治療方法を続けていくことは非能率的であるばかりか, 一定の水準の治療結果を維持することすら困難になるものと考えられる. そこでこの研究は補綴物の制作方法を機械作業に置き換えることを目的とし, その手初めとして機械の数置制御の基本とするため歯の形態を座標としてとらえ認識しようとしたものである.
- 1983-10-01