bm3遺伝子がサイレージ用トウモロコシ(Zea mays L.)の茎葉消化性および収量関連形質に及ぼす影響

概要

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それぞれbm3型と通常型の対から成る12のF_1組合せ計24系統を用いて, bm3遺伝子がサイレージ用トウモロコシの消化性と収量関連形質に及ぼす影響を明らかにした。bm3型F_1は通常型F_1と比較して茎葉中の細胞内容物(OCC)含量が等しく, 高消化性繊維(Oa)含量が平均3.1ポイント高く, ホールクロップ乾物中の雌穂およびTDN含量が高かった。その一方, 絹糸抽出期が通常型F_1より平均で約2日遅く, 一日当たり乾物総重およびTDN収量はそれぞれ0.12kg・a^<-1>および0.06kg・a^<-1>低かった。しかし, bm3型が通常型よりも早生の組合せや多収の組合せも認められた。また, 倒伏個体率に関してはbm3遺伝子よりも遺伝的背景の影響が大きかった。これらのことから, bm3遺伝子を導入することにより, 寒地においてもトウモロコシの茎葉およびホールクロップの消化性は向上することが明らかとなった。一方, bm3遺伝子の導入は晩生化と栄養収量の低下につながるが, それらの程度は遺伝的背景により異なることが示された。
日本草地学会の論文
2005-04-15