2-4ヵ月齢離乳のクリープフィーディング子羊と成羊における消化率の比較
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概要
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離乳時期の異なる2, 3および4ヵ月齢のサフォーク種雄予羊と成羊(サフォーク種去勢羊, 2歳)に, 乾草と子牛用人工乳あるいは乾草と乳牛用配合飼料を給与し, 全飼料の消化率を比較した。予羊には2週齢から乾草と濃厚飼料をグリープフィーディングし, 2, 3あるいは4ヵ月齢で離乳させた。消化試験期間中は各個体を代謝ケージに収容した。全飼料の乾物摂取量はメタポリックボディサイズ当たり約55gとし, 全飼料中の濃厚飼料の割合は乾物で約60%とした。また, 2ヵ月齢で離乳させた4ヵ月齢時の子羊, 4ヵ月齢で離乳させた子羊および成羊から, 経口的に第一胃内容液を採取した。 2-4ヵ月齢の子羊では, 乾物, 有機物, 粗蛋白質, 粗脂肪, 可溶無窒素物および組織雄の消化率は, 成羊に比べ総体的に低い値を示したものの, 成羊との間に有意差が認められたのは, 粗蛋白質と粗脂肪の消化率のみであった。第一胃内容液の揮発性脂肪酸濃度は, 2ヵ月齢で離乳させた4ヵ月齢時の子羊, 4ヵ月齢で離乳させた子羊および成羊の間に有意差は認められなかった。クリープフィーディングした子羊は, 2ヵ月齢で成羊にほぼ近い固形飼料の消化能力を有するようになっていることが示唆された。
- 日本草地学会の論文
- 1998-10-31
著者
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大坂 郁夫
北海道立新得畜産試験場
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斉藤 利朗
北海道立畜産試験場
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出岡 謙太郎
北海道立根釧農業試験場
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出岡 謙太郎
北海道立滝川畜産試験場
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斉藤 利明
北海道立滝川畜産試験場
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大坂 郁夫
北海道根釧農試
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