知識経済時代に向けての日本再生と図書館の役割
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概要
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日本経済は衰退の危機にある。従来日本経済の高成長を支えてきた労働力と設備投資は、少子高齢化やグローバリゼーションの波に砕かれてしまった。代わって今後は知識の経済への応用、イノベーションが持続可能な発展を支えるキーファクターとなろう。知識の効率的生産、円滑な流通、そしてスムーズな経済への応用がこれからの経済発展のポイントとなる。したがって、知識のポータルサイトである公共図書館をはじめとする図書館は、起業家や小企業などを対象に、今後ビジネス支援に大きな役割を果たすものと期待される。しかしながら、日本では公共図書館の数が圧倒的に不足している。また、ビジネス向けの情報・知識の収集、デジタル情報・知識の収集、専門家によるビジネス向けレファレンス・サービスなどビジネス支援のワンストップ化を迅速に推し進めることが必要である。長期的視野からこのような知的インフラ整備を進めないと、10年・20年後の成長力に大きな差がつき、持続可能な発展を達成できない可能性もある。
- 記録管理学会の論文
- 2003-03-31