映画の定量的評価・解釈のための標準セマンティックスコア法 : ヒューマン・コンテンツ・インタフェースデザインに向けて(5)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本報は複数視聴者から映画のシーン評価データを定量的に採取する標準セマンティックスコア法を提案し、その評価データから視聴者グループがとらえる物語の解釈を導くことによって提案手法の有効性を示した。評価実験セットは複雑化・解決化の評価概念を動画サンプルでわかりやすく解説した教示ビデオと冊子、シーン番号入り評価ビデオ、エピソード区切りが示された5段階評価シート、および映画鑑賞用DVDの5点からなり、評価手法に起因する誤差の極小化をはかった。視聴者データの相関係数とセマンティックグラフをもとに特異ケースを除去し、セマンティックグラフおよびシーンスコアの4指標すなわちシーンのピーク度数、ハイスコア度数、平均スコア、分散値から物語の解釈を行った結果、(1)ドラマを盛り上げる物語の演出、(2)主な登場人物への感情移入の構図を浮き彫りにすることができた。これにより物語に内包される多様な意味とそれに感応する視聴者の評価構造が明らかとなり、提案手法が映画のグループ評価・解釈に有効であることが示された。
- 2000-11-30
著者
関連論文
- 映画タイトル選択のための要約映像制作アルゴリズム : ヒューマン・コンテンツ・インタフェースデザインに向けて(4)
- テレビ視聴行動の調査分析に基づく番組ジャンル推薦モデル : ヒューマン・コンテンツ・インタフェースデザインに向けて(2)
- テレビ視聴の態度・価値観とヒューマンインタフェースの要件 : ヒューマン・コンテンツ・インタフェースデザインに向けて
- 映画の定量的評価・解釈のための標準セマンティックスコア法 : ヒューマン・コンテンツ・インタフェースデザインに向けて(5)
- セマンティックスコア法を用いた映画の構造表現 : ヒューマン・コンテンツ・インタフェースデザインに向けて(3)
- セマンティックスコア法を用いた映画の構造表現 : ヒューマン・コンテンツ・インターフェースデザインに向けて(3)
- ORGANIC SURFACE DESIGN TOOL : インナーイヤータイプステレオヘッドホンMDR-E555をケースとして(ポスターセッション(5),SESSION II,第10回春季大会特集:新しいデザイン方法論を探る-デザインプロセスとその方法について)
- III-B 形の操作(事例研究の発表とパネルディスカッション,SESSION III,第10回春季大会特集:新しいデザイン方法論を探る-デザインプロセスとその方法について)
- CADによる設計方法の研究 1(第26回研究発表大会概要集)
- プロダクトデザインにおける2次元CADの役割 : CADによる設計方法の研究
- 情報活用のダイナミズム(第2分科会,デザインと情報技術,第5回春季大会)
- プロダクトデザイン : トータルCAD/CAMの流れの中で(デザイン分野におけるコンピュータ利用,昭和55年度春季大会概要集)