貯木場付近におけるクロシヨウジヨウバエの異常発生
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概要
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本年(1960)6月中旬頃, 新潟市山ノ下地区に黒い小さなハエが非常に多く発生しているという情報が同市東保健所に入つた.その後, 本種は一時下火になつたかのように見えたが, 梅雨の明けた7月中旬頃から山ノ下地区から約1kmはなれた市内沼垂の貯木場付近一帯に再び大発生し, 近くの民家に侵入して住民を悩し始めた.本種は同定の結果, Drosophila virilisクロショウジョウバエと判明した.新潟市内のショウジョウバエについては筆者らの一人斉藤が1957年に調査しているが, 今回の発生は当時の採集量に比べて問題にならぬくらいの大発生である.筆者らは今回の異常発生について発生源その他を調査し, 併せて殺虫剤散布も試みたので, その成績を紹介したい.
- 日本衛生動物学会の論文
- 1960-12-25