埼玉県における蚊の調査研究 : 1. ライトトラプによる成虫の季節的消長の観察
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
埼玉県の蚊相および駆除対策上の基礎資料を得る目的で, 県内4カ所(大宮・所沢・行田・野上)にlight trapを設置し, 昭和41年5月より11月にわたり調査を行なつた.1. 4属10種計2, 793個体の蚊が採集された.C. p. pallensが最も多く, 全体の約60.5%を占め, 以下An. sinensis(16.4%), Ae. vexans nipponii(14.0%). C. t. summorosus (6.3%)の順であつた.これら4種はすべての地区で, 主要種であつた.2.大宮および所沢ではC. p. pallensが圧倒的に多く採集され, その季節消長もほぼ同様の傾向であつた.3.行田では6月下旬にAe. vexans nipponii, 6月中旬から7月上旬にわたりC. p. pallens, 7月下旬にAn. sinensisの発生の山が見られ, 野上はそれぞれ行田よりわずかに遅れて現われた.4.野上において, Ae. hatoriiが9個体採集された.さらにC. t. summorosusも, この地区においてのみかなりの個体数が採集された.
- 日本衛生動物学会の論文
- 1968-06-30
著者
関連論文
- 埼玉県における蚊の調査研究 : 2. 長瀞付近の川岸ロツクプールに発生するハトリヤブカ幼虫の季節消長
- 長瀞付近の川岸ロックプールに発生する蚊, とくにハトリヤブカ Aedes Finlaya hatorii Yamada の研究(第 20 回大会講演要旨)
- ハトリヤブカ幼虫の発育におよぼす環境条件の影響 (第 1 報)(第 21 回大会講演要旨)
- 粒剤による便池のハエ幼虫駆除実験
- 18 大宮市における 3 ヵ年間の蚊の季節消長
- ハトリヤブカの強制交尾について(第 22 回大会講演要旨)
- 埼玉県における蚊の調査研究 : 1. ライトトラプによる成虫の季節的消長の観察