Gigantodax 属ブユ, 1 令および終令の形態
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概要
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中央アメリカ, グァテマラ共和国で採集されたGigantodax属の2種のブユG. aquamarensisおよびG. wrightiの1令幼虫の形態を走査電子顕微鏡および位相差顕微鏡を使って調べた。1令幼虫の基本的な形態は終令と同じである。この2種の1令幼虫は形態的に大変似ており, 系統学上重要と考えられる形質を共有している。すなわち, 1.柄をもったcephalic fansが発達する。2. anteromedian palatal brushは単純毛から成る。3. hypostomiumのII-IV歯の基にくぼみがある。4. mandibleの歯はほぼ2令以後に見られるように分化している。5. mandibleはcovering brushとapical brushをもつ。これらの特徴はSimulium属と共通であり, Prosimulium sensu Peterson, 1970とは共通でない。以上の結果より, 1令幼虫では, Gigantodax属はProsimulium sensu Peterson, 1970よりもSimulium属に形態上より近いと結論できる。
- 日本衛生動物学会の論文
- 1982-06-15