中枢神経系原発悪性リンパ腫の治療
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概要
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中枢神経系原発悪性リンパ腫は,1980年代後半より本邦でも増加の傾向にあり,年間約300人程度の発生が見込まれる.高齢者に多い点では膠芽腫と類似しているが,最近リンパ腫の治療成績は向上した.生存期間中央値は,保存的治療のみで2〜3ヵ月,手術のみで1〜4ヵ月,放射線照射併用で10〜18ヵ月であったが, high-dose methotrexate療法と照射併用により30〜40ヵ月に延長された.「化学療法は行うべきか」ではなく,「どの薬剤の組み合わせが最も効果があるか」が現在の検討事項である.また生存期間が延長した反面,治療後に発生する遅発注脳障害による死亡,QOL低下が少なくない.高齢化の加速で,リンパ腫は今後さらに増加すると予想される.治療法の確立は緊急の課題であるが,頻度の高い疾患ではないため,多施設共同臨床研究が必須である.
- 日本脳神経外科コングレスの論文
- 2004-06-20
著者
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