日本末破裂脳動脈瘤悉皆調査(UCAS Japan):中間報告III
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概要
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UCAS Japan (日本末破裂脳動脈瘤悉皆調査)は,末破裂脳動脈瘤の自然歴・治療に関するリスクの検証,データバンクの構築を目的に,日本脳神経外科学会の事業として推進されている前向きコホート研究である.参加施設において2001年1月以降新たに発見された治療例・経過観察例すべての未破裂脳動脈瘤の診断時状況,3ヵ月・12ヵ月・36ヵ月における経過観察のオンライン登録を依頼している.開始28ヵ月の段階で参加施設は395施設,登録症例数は4,940例,動脈瘤数は6,080個である,男女比は1:2,中間年齢は64歳である.瘤野サイズは3〜45mm (中間5mm),部位は中大脳動脈(34%),内頚動脈(33%)の順に多く,多発性は17%であった.瘤発見のきっかけは頭痛やめまいなどの精査で発見されたものが最も多かった.経過として現段階で4,079人/年の経過観察データを構築している.治療は1,743例に適応された.今後さらに症例の登録・追跡を徹底し,未破裂脳動脈瘤の治療方針決定に資するデータ構築を目指している.
- 日本脳神経外科コングレスの論文
- 2004-03-20